2大政党制・小選挙区制の弊害

2018年10月28日

94年1月29日、時の細川護煕首相と野党第一党自民党の河野洋平総裁とのトップ会談が行われ、衆院に新たに小選挙区比例代表並立制を導入することで合意した。

小選挙区比例代表並立制は有権者が小選挙区で一票、比例代表で一票を投じるもので、定数は小選挙区が300、比例が200に配分された。
新制度の狙いは大政党に有利な小選挙区制で、二大政党による政権交代を可能にし、長期政権の弊害をなくすことにあった。このあと現在まで7回衆議院選挙が行われたが、特定の政党が 大勝するケースが多くなり、第45回選挙2009年では民主党が308議席を獲得して民主党政権が発足した。

小選挙区制の狙い通り日本は二大政党が政権交代を繰り返す時代に入ったかに思われたが、期待された民主党政権は政権運営に不慣れなこともあって不手際が相次ぎ、国民に大きな失望感が広がった。

このため次の46回選挙では自民党が294議席を取って政権に返り咲き、 以後、安倍晋三政権下で行われた47回・48回選挙で自民党の圧勝が続き、政権交代は遠のいてしまっている。現状は小選挙区制が目指した二大政党とは逆に自民党の一党支配と安倍安倍独裁が6年近く続き政権交代は遠のいてしまっている。

小選挙区導入で合意した当時の二人は「政治の劣化と腐敗を招いてしまった。大きな間違いを犯した」(河野)「穏健な多党性を目指したが、定数配分が小選挙区に偏りすぎた」(細川)と悔やんでいるが、今となっては後の祭りだ。
—東京新聞「紙面が語る衝撃のあの日」より—

先に、「アメリカの民主党を見ると、ヒラリークリントンが戦争屋やディープステートとつながっていたかと思えば、今回の中間選挙では、同じ民主党でバニーサンダースが推す民主社会主義者・28歳の女性オカシオ・コルデスが、民主党の10期連続当選のベテラン下院議員ジョー・クローリーを破って中間選挙で勝利すると云う破天荒な結果が出ています」と最近の情報を紹介しました。

そのうえで、「アメリカは2大政党制が定着しているので共和党に勝つには、このようにあり得ないような政党内の矛盾が生じるのです。日本は2大政党も定着していない安倍一強体制の中では、対抗策としてはアメリカ民主党以上の荒業が求められて当然でしょう。」と述べました。

その後よく考えてみるとこれは大きな誤りでした。アメリカの異常なそして歪んだ政党の姿は、二大政党制がもたらした負の側面ではないでしょうか。トランプ大統領がINF廃棄条約からの離脱を表明するなど、トランプ氏は平和を求めて覇権放棄に向かっているのか、或いは緊張を高めて戦争に向かっているのかさっぱりわからない。

このような分かりにくい構図が現れるのは、同じ政党の中で好戦的勢力と平和勢力が共存する2大政党制の矛盾にあるのではないのか。民主党でも同じ矛盾が生じていることは先に述べた通りです。
これでは選挙民はどのように選択するべきか迷ってしまうだろう。極論すれば「2大政党制は選挙民の選択肢を狭め、選挙の自由と民主主義を破壊する選挙制度だ」と云わざるを得ません。

このように矛盾に満ちた2大政党制を、日本が学ぶ必要など全くありません。小選挙区制は2大政党制を目指してつくられたと云われますが、分断を招き多様性を破壊する小選挙区制は、日本人の体質に全く合わないのです。40%以上も死票を生むなどおよそ民意に反します。とことん話し合う姿勢を 無残にも打ち砕く悪い制度は一日も早く撤廃するべきです。

そう言っても、安倍一強を崩さなくては選挙制度を変えることなどできるわけがありません。順序としては、当面は小選挙区制のもとで政権交代を果たし、その上で小選挙区制をやめると云う順番でしょう。

政治

Posted by 8kei