レドックスフロー電池が日本のエネルギー問題を救う

レドックスフロー電池こそ、エネルギー問題の救世主だ・・・これは今の政権では解決できない!

■ 自然エネルギー転換、エネルギーの地産地消を阻むマイナス要因

1.2019年問題 2009年に始まった固定価格買い取り制度が期限切れとなる。この対象家庭は50万世帯、今後毎年20万世帯増え続け2027年には200万世帯になる。

「自己防衛として当面 EV(電気自動車)の購入を図るしか方法はない」とは困ったもの。(固定買取価格制度の今後と対策は別記)

2.人口減少による地方の送電線維持費の捻出問題に加えて分散型発電の増加と広域送電システムのアンマッチも問題となる

3.売電(電力の小売)業者の増加、2016年に電力の小売自由化、400社がひしめく。

以上まとめると、日本は発電・配電・売電のすべての領域で矛盾を抱えている。これに対して国や地方の行政の対応が立ち遅れている。北欧や米国では風力発電のコストがKWあたり6円ドイツの太陽エネルギーのコストは日本の3分の一以下になっている。近い将来KWあたり5円以下になる。大量生産による設備償却費の激減が要因、家電品と違って太陽光パネルは需要量の規模が比較にならない。このため量産効果がハンパでなく、ドイツ・北欧では太陽光パネルの価格が飛躍的に安くなっている。

■ 欧米はブロックチェーンやAI、IoTを積極的に応用する動きが進み、日本はこの動きから大幅に取り残されている。

世界の電力消費量は現在20兆KW時だが2030年には30兆KW時を超える。これを巡る市場規模は100兆円になる。

再エネ普及に向け新技術を用いた取り組み7社
ドイツ:NRGコイン アメリカ:Firament オランダ:Alliander アメリカ:Volt Markets

イスラエル:Solar Changi 英国領ジブラルタル:WePower

電力の個人間取引(Peer to Peer)10社 アメリカ、豪州2社、ニュージーランド、イギリス、シンガポール、フランス、オランダ2社、アンドラ公園

ブロックチェーン応用の消費者とエネルギー市場の直接取引アメリカ2社、アップル・グーグル・アマゾンも大きな資金を投入して研究開発を進めている。

日本の企業はこの中に一社も入っていない。

■ 日本の立ち遅れの原因は政府の姿勢にあると云っても過言でない。
資源エネルギー庁の回答によれば、固定価格買取制度は新規契約については、この制度は廃止され、旧契約者は順次10年をもって終了となると云うが、
①蓄電池や電気自動車などと組み合わせて自家消費を拡大することもできますし、
②引き続き、別の小売電気事業者に売電することもできます。

と云うことで、他人任せでまことに消極的姿勢です。日本政府は頼りにならないと言わざるをえません。

しかしながら、自己防衛の方法があるのです。日本の環境に合った有望分野が存在します。

それは、マイクログリッドです。地産地消がキーワードです。北海道の大規模広域停電で問題となった中央集中の大規模電力網を、地域分散型に転換しなければなりません。

地域分散型・地産地消のカギは大容量蓄電池にあります。幸いにして、このマイクログリッドに最も適した蓄電池が開発されました。現在北電の南早来変電所は北海道電力と住友電気工業が2016年12月に試験運用を始めた大型蓄電池システム実証事業の施設です。(出力15MW、容量60MWhの住友電工製のレドックスフロー電池)

通産省の補助金で行っている大手電力会社の実証実験はあくまでも現在の大規模配電網に適した、プラントのような大規模なものであり、地産地消・地域分散を目指したものではないのです。

住友電工では既にコンテナーサイズのレドックスフロー電池(RF電池)設備が完成し、小口売電業者にも販売し量産効果をたかめる方針です。

ここでRF電池のメカニズムと特徴を述べます

メカニズムについては電極部分・セルと電解液タンクが分離され、ポンプで繋がれていると云う構造です。

1.このため最大の特徴はリチューム電池のように発熱・発火する危険性はまったくないこと、内部ショートしても火災にならない安全性を保証。

2.規模にもよるが、小規模システムでは半永久的といえる耐久性がある。

3.サイクル数(充放電の繰り返し回数)も制限がなく、次世代電池の本命の1つとされている。

4.大規模プラントから小規模(地産・地消)コンテナーサイズにも幅広く対応できる。

5.住友電気工業は、電解液にチタン系材料を採用した新型の大型蓄電池「レドックスフロー(RF)電池」を市場投入する。従来の主材料である希少金属のバナジウムを使わず、性能は同等のまま電池コストを現在の2分の1程度に抑えられる。

通産省や5大電力会社はあくまでも大規模配電網を補完することしか目指さず、地産地消・地域分散とは真逆の方向です。従って最も重要な電力料金の低減には殆ど役立たない。

一方RF電池を利用したマイクログリッドはエネルギー政策の革命とも言えるもので、脱炭素化、自然エネルギーに向かう企業の要請の増大から、結果として電力コストの大幅低下が期待できます。

パリ協定、脱石炭火力連盟(国際機関)、ヨーロッパのガソリン車販売禁止、RE100( 2014年に国際環境NGOが開始した国際的な企業連合。業務に使用する電力の100%を再生可能エネルギーに転換することを目的としている)などが促進要因となり、欧米の企業は競って自然エネルギーへの転換に向かっております。この転換が遅れれば株価に影響する事態も現れています。

このようなメガトレンドは太陽光パネルの量産規模が爆発的に増え続け、量産効果で設備償却費がゼロに近づき電力量も1KW時5円~6円もヨーロッパでは実現可能となっております。

日本の太陽光パネル生産は世界から完全に取り残されているのです。中国・韓国にも差を開けられています。エネルギーコストは産業の浮沈に関わる要素であることから、日本企業の国際的な競争力低下が危惧されます。

唯一残された活路は、マイクログリッド・地産地消・地域分散型のエネルギー政策です。これに適した蓄電技術の代表であるレドックスフロー電池採用によって、失地回復を急ぐべきです。

「大きいことは良いこと」の古き幻想は捨て去り、これからは「コンパクトで効率化」を目指すべきです。原発に拘るエネルギー政策はもはや時代遅れとなっているのです。「原発を維持して国防」など気が狂っているとしか言いようがありません。正しいエネルギー政策こそ国防の柱だと云うことを強調して終わります。

未来

Posted by 8kei