生活

地球温暖化対策、自然エネルギーの不安定性の除去、大規模停電(ブラックアウト)対策、エネルギーの地産地消(マイクログリッド)などの観点から大容量蓄電池について解説してきました。

その中で安全性、安定性、高寿命、コストの優位性などからレドックスフロー電池を紹介してきました。住友電工横浜事業所の見学、神奈川県黒岩知事とのエネルギーに関する対話など実際の行動に移して参りました。

今回は以上の知識を更に補うために水素エネルギーについて勉強した中で「水素エネルギーの役割」についてご紹介いたします。この情報源は主として水素エネルギー協会の「水素エネルギー事典」からであることをお断りしておきます。

先ず水素と電気の棲み分け(ここでは液化水素と大容量蓄電池の役割分担)について述べてみたいと思います。
水素エネルギーについて私が最も注目したのは「エネルギーキャリア」と云う概念です。残念ながら大規模蓄電池にはこの機能が欠けております。つまり「Power to Gas]」(電気から燃料ガスへエネルギー変換を行うこと)です。何故この機能が必要かと言いますと蓄電池ではクリーンエネルギーを大量に遠距離輸送することは困難です。

クリーンでないエネルギー・化石燃料はタンカーで遠距離輸送しております。しからば、クリーンエネルギーを輸送船で大量に輸送する方法はあるのでしょうか?
世界規模で世界各地の再生可能エネルギーを利用して電気分解により水から水素を製造し、製造した水素を輸送可能な液化水素に変換してエネルギー消費地に輸送し利用するWEーNET計画が進められております。
カナダの余剰水力発電電力を液化水素にして専用輸送船で運ぶ計画が実行に移されておおります。この計画は太陽光・風力の適地、アフリカや南米から自然エネルギーを大量輸送することにも向けられます。

話はとびますが、宇宙開発で水素が使われていることをご存知でしょうか?
有人宇宙活動において、酸素と水の確保は必須です。過去には酸素をタンクに詰めて地球から運んでおりましたが、今では水を電気分解すると酸素と水素が生成され、酸素が得られます。更に閉鎖空間では人の呼吸によって生じた二酸化炭素を処理するため、酸素生成時の副産物である水素でルテニューム等の触媒で水とメタンを生成して利用しているのです。これはサバチェ反応と呼びこの過程で炭酸ガスが除去されます。NASAでは酸素製造と炭酸ガス除去、水と熱を得る過程の循環を巧妙に実現しております。燃料電池の利用も別の循環をもたらしているのかもしれません。この辺りの専門的な作用機序については十分には理解しておりません。要は閉鎖空間における水・酸素・水素・電気分解の循環が将来、災害対策など生活に役立つ可能性を秘めていることだけは指摘できると思います。

国際エネルギー機関(IEA)は2015年8月にエネルギー利用についてのロードマップを発行しました。
この中で水素利用の可能性と限界が示されている。このロードマップのスコープは燃料電池自動車、家庭用燃料電池、再生エネルギーのためのエネルギー貯蔵、水素輸送、水素製造などです。水素は低炭素エネルギーの導入を促進し、電力と熱のネットワークに水素のネットワークが統合され、エネルギーシステムの柔軟性が向上することを示している。また、現在のシステムは化石燃料への依存度が高く、そのネットワークも限られているが、将来は水素が多様な原料から製造され、産業、民生、運輸の多用途に使われる可能性を示している。

最後にエネルギーキャリアに戻って水素利用の必要性を話題にしたいと思います。
例えば、アルゼンチンパタゴニアのような一年中強い西風が吹いている地域、オーストラリア、北米地域、アフリカなど自然エネルギーの有望産地がある反面日本のように高いエネルギー需要があってもエネルギー資源に恵まれていない国もあります。一般的にアジア諸国は水素需要が大きいと言われており地球規模での偏在が問題となっております。
世界規模の需給アンバランスを解決するのが液化水素の海上輸送です。安全性が重視される液化水素の海上輸送については、川崎重工業、岩谷産業、電源開発、シェルジャパンが液化水素輸送船、液化水素基地等を建設し、オーストラリアから日本への長距離輸送の実証事業を実施しております。2020年中には世界規模でのエネルギーキャリアが実現する見込みです。

マイクログリッド、EV基地、事業所単位や集合住宅の充電設備はレドックスフローなどの大・中規模蓄電池で対応し、大容量・長期のクリーンエネルギー備蓄、地球規模のクリーンエネルギーの輸送は液化水素などで対応すると云う役割分担が今後のエネルギー対策の中心課題となるでしょう。

次の機会には気象変動に対応して、水素によるCO2削減など環境問題を中心にご報告したいと考えております。

政治

IRカジノについては私が下手な解説をするより、専門家が詳しく調べてわかりやすい解説しておりますのでその動画をご紹介しましょう。

動画は2つ
【山田厚史の闇と死角】安倍政権を揺さぶるカジノ狂騒曲 秋の国会は正念場 2019.09.06
と横浜市へのカジノ誘致反対シンポジウム(主催:立憲民主党神奈川県連合)2019.09.13

この2つです。前者は35分で視聴でき大変わかりやすい説明なのでこれをトップにもってきました。
後者は1時間50分もかかり全部視聴していただくのは大変なので最後部に掲載しました。但しこちらは外国のカジノを実際に見てきた話や、横浜市の計画の進捗状況などが詳細に説明されておりますので重要です。

何故この2つをご紹介するかと言いますと、日本のIRカジノ計画が、国際的な利権がらみとなっておるため、下手をすると準備不十分のまま強行突破される恐れがあり、この2つの動画からその危機意識を理解することができると思ったからです。

国際的利権が絡んだより複雑な、第二の森友・ 加計学園疑惑になる危険性に注目するべきでしょう。


似たような略語があるので、まずは言葉の定義から始めましょう。

IR. インベスター・リレーションズ(Investor Relations)

企業が株主や投資家に対し、財務状況など投資の判断に必要な情報を提供していく活動全般。

IR.カジノを含む統合型リゾート(Integrated Resort)

IRとは、カジノのほかホテルや劇場、国際会議場や展示会場などのMICE施設、ショッピングモールなどが集まった複合的な施設のこと。Integrated Resortの頭文字の略で、統合型リゾートとも呼ばれます。21世紀に入ってから日本でもラスベガスやマカオ、シンガポールのような集客施設を作り、国際観光推進に役立たせたいとの動きが出てきた。

2002年に超党派の議員連盟が発足し、2013(平成25)年、2015(平成27)年にカジノ解禁を柱とした「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案(IR推進法案)」が国会に上程されました。2016(平成28)年「IR推進法」が成立、2018年4月には「IR実施法案」が閣議決定、同年7月20日に成立に至ったのです。

MICE.大規模展示会場や国際会議等の施設

一般的には、カジノを含まない大規模展示会場や国際会議等の施設のことを言います。

上記の略語の中で特に、「IR」は同じ言葉でありながら、全く異なる意味のものが存在することに注意する必要があります。


IR推進法案は正確にいうと「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案」と言い、シンガポールの成功を受けて2010年に発足した「国際観光産業振興推進議員連盟」(IR 議連)から遡ること10年余り、1999年に東京都知事に立候補した石原氏が公約として掲げたのが「お台場カジノ構想」です。自民党が掲げる「総合政策集2016 J‐ファイル2016年6月」に詳細が記されています。

IRカジノは、東アジアでは、マカオとシンガポール以外は大失敗していると云われています。ラスベガス・サンズなどのアメリカ系カジノ会社は、マカオやシンガポールの売上が伸び悩むようになってきて、自社が経営に参加しているマカオやシンガポールに加えて、日本IRカジノの3ヶ所で、稼ぐ戦略を考えたのでしょう。こう言えば日本のカジノ戦略は外資の要望に応じたものと理解されますが、それは全くそのとおりなのです。ラスベガス・サンズはトランプ大統領の選挙資金を多額に献金したシェルドン・アディルソンの会社です、いわばトランプ利権に絡む企業で、更に言えば対米従属の日本政治体制がこの利権に絡むという構造が見えてきます。

また、コンビニなどでは、加盟店の経営がいくら苦しくて潰れたりしても、フランチャイズの本部は決して損しない契約をしています。
同様にして、IRカジノも、外資のフランチャイズ本部には、いくら経営が苦しくても外資には巨額のライセンスを支払わなくてはなりません。税金を投入して救済するか、廃業して会議場などを取り壊すにしても違約金が足かせとなります。

カジノが単独で儲かる産業であるなら、何故膨大な敷地に関連設備を作るのでしょう?

カジノの設備は賭博機械だけで千数百台を擁して、常に多数の客を集めなければ成り立たないのです。このためリゾートに人を集め必ずカジノに人を吸い上げる構造に設計されております。例えばそこを通らないと関連施設に行けないような導線に設計され、目につくような具合になっております。計画では入場料は6千円ですが一回の掛け金は1万円以上で一日過ごせば最低でも数十万円の出費となるのです。

IR推進法案は正確にいうと「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案」と言い、シンガポールの成功を受けて2010年に発足した「国際観光産業振興推進議員連盟」(IR 議連)から遡ること10年余り、1999年に東京都知事に立候補した石原氏が公約として掲げたのが「お台場カジノ構想」です。自民党が掲げる「総合政策集2016 J‐ファイル2016年6月」に詳細が記されています。

今回のカジノ計画は大阪が最初に手をあげたのですが、2025年の大阪万博の計画に合わせたため時期的に条件が合わず、ラスベガス・サンズがおりてMGMインターナショナルが候補にあがっております。

横浜の山下埠頭での計画はアディルソンが触手を伸ばしておりますが、横浜港運協会会長の藤木氏(横浜のドンと呼ばれる人物)が強固に反対しているのと、反対する市民運動が起こっているため簡単には決まらないでしょう。

何よりも山下ふ頭の土地利用者の立ち退き問題は市にとっては大きなハードルとなるに違いありません。


今回は主にカジノ利権と法整備が間に合わないだろう現状について注目しました。下記の動画が詳細に調べた情報を豊富にもって説得力ある説明をしておりますのでご紹介しておきます。

下の動画は横浜市へのカジノ誘致反対シンポジウム(主催:立憲民主党神奈川県連合)2019.09.13です。一時間50分の詳細な経過と現状を説明したもので成功例と云われるシンガポールや失敗例の典型韓国の惨憺たる状況が報告されています。横浜市のIRカジノが今後手続きを無視して強行される危険性を強く感じさせられる動画です。(時間の余裕がない方は40分から任意の範囲でご視聴ください)