大都市圏の大停電対策や再生可能エネルギー賦課金解消に大容量蓄電池が必須

2019年9月4日

首都直下地震が発生した時、首都圏ブラックアウトは起きるのか?内閣府の想定では、電力の供給能力は5割程度に低下し、広域で停電が発生するとされている。地震から生き延びた人たちは、大停電によってどのような危機に見舞われるのか?大停電に備えるためにはどうすればよいのか?シミュレーションドラマを交え、その時への備えを考える。(9月1日NHKスペシャル)

■ 平成30年北海道胆振東部地震による 大規模停電の経験が被害を低減するのに役立つので、あらためて北海道電力のホームページ「ほくでん」の記事をご紹介します。

当社(ほくでん)は、住友電気工業(株)と共同で、経済産業省が一般社団法人新エネルギー導入促進協議会を通じて募集した「平成24年度大型蓄電システム緊急実証事業」に応募し、補助事業として採択されました。

本事業では、基幹系統の変電所に大型蓄電池(レドックスフロー電池)を設置し、再生可能エネルギーの出力変動に対する新たな調整力としての性能実証および最適な制御技術を確立することを目的として、2019年1月まで実証試験を行いました。

当社は、南早来変電所に大型蓄電池(レドックスフロー電池)用の建屋(2階建て)を建設し、1階には 電解液タンク、電力変換装置(PCS)、2階にはセルスタック、冷却を行うための熱交換器などを設置しました。
建屋の設置面積は約5,000m2で、小中学校の体育館の4倍程度に相当します。

定格出力:15,000kW
蓄電容量:60,000kWh

詳細は「ほくでん」ホームページ
https://www.hepco.co.jp/energy/recyclable_energy/large_accumulator/index.html

■ ドイツでは折角太陽光発電のコストを大巾に下げたものの、再生可能エネルギーの発電量の変動による不安定性を解決するに至らず、電気料金の低減に貢献できておりません。

以前、ドイツの電気料金は安いという記事を書いた記憶がありますが、これは将来の予測値であり現実には、2017年のデーターで一般家庭で1kWhあたり38円と世界でも高い方にランクされているのです。

太陽光発電のコストが最新の設備償却の条件下では、1kWhあたり6円になっているのは事実ですし、再エネ比率がピークで80%にもなっているにも拘らず、電気料金が高止まりしているのは何故でしょうか?訳を探ってみました。

ドイツの余剰電力の買取制度と賦課金の高騰(再エネ発電の不安定を補うため欧州の他国から電力を買い入れていることなどの負担が大きい)が原因のようです。

この辺りの事情は、みずほ銀行産業調査部のレポートに説明されています。ドイツのクラウドコミュニティーモデルの説明は参考になると思います。

配電線の負担は賦課金の中に含まれるのではっきりしたことは分かりませんが、言えることは賦課金を低減する手段は一にも二にも蓄電設備にあると言って間違いありません。

■ また別の情報では次のように説明されています。

「ドイツでは再生エネ普及に伴い電気料金が高騰し、2000年から倍以上になった。生産者から再生エネを買い取る費用をまかなうため、電気料金に上乗せする賦課金の急増が主要因。来年は賦課金が若干減るが、デンマークと並び欧州で最も高い電気料金の状況は変わらない。 一方で電気料金に含まれる送電費も徐々に増大。再生可能エネルギーに対応した送電網の整備のため、一段の上昇も懸念される。」

「年間3,500kWh を消費する3人家族の電力価格は1998年のレベルを68%上回ります。この理由の1つには、再エネ賦課金が実施期間中に10倍以上上昇し、電力価格に占める割合が1%から24%に増えたことがあります。再エネ賦課金は卸売価格とそれより高いグリーンエネルギー固定価格(法令により再エネ発電事業者に保証されている)との差額です。系統運営者はこの差額を需要家に転嫁します。大口の法人需要家とは対照的に、一般家庭はすべての賦課金と税金を支払わなければならなりません。」

一方、日本政府の経済諮問委員会の報告書では、エネルギー転換について「計画経済のような手段では費用がかさみ、非効率だと証明された」と指摘。いかなる形であれ、今後その対応が重要な課題となるようです。

■ 以上を統合すると「首都圏の大停電が想定できないほどの人的・経済的被害をもたらす」この問題に対処するためにも、再エネ賦課金の上昇原因を断つためにも、再エネ化の最大のネックである発電量の不安定性を補う役割を受け持つ配電網の効率化と大容量蓄電技術がますます求められています。

国際的にもレドックスフロー電池の需要は益々増えていくでしょう。再生可能エネルギーがベースロード電源の地位を獲得する時代は遠からずくるものと信じております。

(以前の投稿で「マイクログリッド」に関する記事がありますので参考にしてください)

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Posted by 8kei